占いについて

もう長く連絡を取ってないが大学時代を通じて一番交流があったのは中学時の同級生、Y君である。彼とは進学した高校が違ったので一度交友が途絶えていたのだがある日電話が架かってきた。聞くと授業に付いて行けないので教えて欲しいという。

「お前、数学得意やったやろ。」

そう言われて悪い気はしない。園部にあった彼の家を訪れて問題集を見て驚いた。全部中学で習ったものばかりなのである・・・。

 

彼の、というより学校の名誉のために校名は秘すが某有名大学の付属高校、彼は勿論そのまま大学に進み、卒業後はあらゆる手段を使って公務員になった。こんなお気楽な人生って許されてもいいのか。

 

彼も私と同じくオーディオにハマっていたが何と言ってもオーディオ機器は高い。気に入らないから、とそう簡単に買い替え出来るものではない。そこで当時我々が頼ったのがオーディオ評論家と呼ばれる人達だ。ただ評論家と言っても様々で同じモデルについて誉める人も居れば、けなす人もいる。そこでY君が考え出したのが志向する音が両極端な二人の評論家が揃って誉めていれば間違いなくそれは名機だという法則。学業に関してはさっぱりの彼だったが彼の考え出したこの法則は後の我々の購買にも大いに役に立った。

 

例えば日頃日産嫌いの自動車評論家が誉める日産車は余程出来がいい、逆に日頃カラヤン好きの音楽評論家がけなすカラヤンは余程出来が悪い、etc。

 

占いなんて何の科学的な根拠はない、と切り捨てるのは簡単だ。