ニューイヤーコンサート2

一昨日まで息子が帰省していた。一週間ほど滞在していたが家に居たのは大晦日と元旦の2日のみ。あとは夕食時どころか一日中どこかに出掛けていた。こんなに多くのスケジュールがあるのも高校、大学時代に卓球部やよさこいのリーダーを勤めていたからだろう。私は前にも書いたように授業が終われば1秒でも早く学校を離れたいタイプだったのでクラブに入るなど考えもしなかったが。

 

 

秋ひとみのポスターが残ってないか捜してくれませんか。」

 

これは前に書いた和歌山大学卒業生の松下グループ忘年会での私の言葉。相手は同じ和歌山大学卒業の松下電工の営業部課長。何のことはない秋ひとみさんは少し前まで松下電工のCMに出ていたのだ。こんな業務に何の関係もない厚かましいお願い、それも何かと忙しい管理職の方によくできたものだ。しかしその方、こんなくだらないお願いなぞ無視しても良さそうなところ「心当たりを探したが見つかりませんでした。」とわざわざ手紙を下さった。想像だがこの方も無邪気で畏れ知らずなお願いをしてくる後輩(私)のことを心憎からず感じてくれたのだろう。本当に先輩は有難い。そんなことを考えると私も何かのクラブに入っておけば良かったのかなあ、とも思えてくる。

 

 

さて、カラヤンニューイヤーコンサート。最終曲の「美しく青きドナウ」の前に指揮者が挨拶することが恒例となっている。大抵は団員と声を合わせて「あけましておめでとうございます」と言うだけだがカラヤンは自身の言葉でスピーチをした。ほとんど聞き取れなかったが「ピース、ピース、アンドワンスモア、ピース」という言葉に大いに感動した私は年明けの職場の朝会でこの事を話した。すると朝会からの帰り道、誰か私の裾を引っ張る者がいる。部署で数少ない大卒社員のひとりだ。彼はこう言った。

 

「君な、あんまりクラシック音楽の話とかしない方がええで。難しい話をする奴と思われたら損やからな。」

アドバイスをくれた方の世代では何かと気遣いの必要があったのだろう。幸い私は全くそんな思いをすることはなかったが。

 

ニューイヤーコンサートについてはまた次回(しつこい)。