毎日楽しみに見ているクイズ脳ベルshowで回答者の寺田農さんが「悪役はいい人が多い、男前は嫌な奴が多い、お笑い芸人は暗い人間が多い」と話していた、さもありなん、と思う。
毎度古い話で申し訳ない。20年程前、「アタック25」の予選に参加したことがある。
場所は大阪駅近くのホテル。要領は普通の試験と同じ。選択問題、記述問題両方あったが、覚えているのは「日本人の人名は必ずフルネームで書くように」との指示があったこと。
回答用紙回収から10-20分後、スタッフが戻って来て「今から読み上げる番号の方は残って下さい。呼ばれなかった方は帰ってもらって結構です。」残念ながら呼ばれなかった。記念品にテストに使ったボールペンを貰って引き上げた。
その「アタック25」の2,3週前の放送で、こんな問題が出た。音楽が流れ「これはモーツァルト最後の交響曲です。この曲にはあるタイトルが付いていますがその名前は何でしょう?」
ひとりがボタンを押した。「フィガロの結婚!」思わず椅子からずれ落ちそうになった。正解は申すまでもなく「ジュピター」だ。
この「フィガロの結婚」という回答、我々のような少しクラシック音楽に馴染んだ者からすると1足す1は3という位に匹敵する珍回答だ。いや、まだモーツァルトの曲を言った分マシか。「ワルキューレ」なんて答えられたら笑い過ぎて憤死する。
なんて偉そうな事を言ったがこの方とて予選を通過しての出場。私にどうのこうの言う権利はない。
今日、某新聞読者誌のクロスワードパズルをやってみた。数あるクイズでもかなりの得意ジャンルだ。普通にやれば余りにも短時間で終わるのでわざと遠回りして解くこともあるくらいだ。今回も鎧袖一触、と勇んで臨んでみた。処が…。
勿論、ところどころは分かった。しかし肝心な個所の問題がさっぱり分からない。例えば;
「2020年秋の連続テレビ小説のタイトルは?」
「アニメ〇のヒロインの名前は?」
「俳優の〇が初めて声優に挑んだ映画のタイトルは?」
分かるか!そんなもの。そして自分にこう言い聞かすのであった。「こんな問題、分からくても何の恥ではない。」
「フィガロの結婚」と答えた方もきっとそう思っているだろう。「クラシックみたいなネクラな音楽のことなんか知らなくても何ら恥ずかしくない。」