スギ薬局会長夫妻にコロナワクチン優先接種要請。西尾市が謝罪。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/103599
色々言いたいことはあろう。多くの意見は有力者にワクチンを優先しようとしたことに対する怒りだろうが、私が真っ先に感じたのは上司を慮って西尾市役所に依頼の電話を掛けたとされるスギ薬局会長秘書のサラリーマンの悲哀だ。
本で読んだある人の経験談。夕刻特急電車の自由席に乗っていた。車内は満員。サラリーマンと思しき2人が乗ってきた。上司らしき男がエラい剣幕で怒っている。聞き耳を立てると指定席を取り忘れた(取れなかった)らしい。するとその部下、座っている乗客ひとりひとりに声を掛け始めた。
「私どもの課長が大変お疲れなので席を譲って頂けませんか?」
勿論、誰一人譲る者などおらず2人は次の車両に移って行った…。
実は松下電器でも似たようなことを経験している。社内誌の編集委員をしていた時のこと。
バスケットボール(バレーボールだったかもしれない)で全国優勝したメンバーが社長を表敬訪問。2メートル近い大男たちに囲まれた社長の写真を載せた。付けたタイトルが「○社長が小さく見えます。」これに某社内幹部からクレームがついた。社長が小さく見えるとは失礼ではないかと。
日本の会社の中では風通し良く、民主的な(と確信する)松下電器でもこんな意見を吐く者が居たのだ。
悲しき者、汝の名はサラリーマン。