和歌山県の人口、戦後最少92万3千人

今更書くのも嫌だが和歌山の人口がまた減った。しかも今回の減り幅は戦後最高で何と戦後間もない1947年を下回ったという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/55654ee3eb5aefea7317963f05fea5c5bd2a0c6c

 

少し前コロナ禍で首都圏の人口が初めて減少したというニュースを聞いた。和歌山はコロナ対策に成功した県として脚光を浴びた。勿論、首都圏から和歌山への直接の転入は少なかろうが、コロナが人口減の原因になっているのにその対策に成功したことが人口増に結び付かないのは何故なのか。

 

記事にもあるように和歌山の人口は1985年がピークだったらしい。私が滋賀県に転勤し、宴会で「近畿のオマケ」という歌を披露していた頃だ。その曲の歌詞にこんな一節がある。「奈良や滋賀には張り合ってるつもりさ」…確かにその頃はそんな感じだった。詳しく憶えていないが3県とも人口は大体100万人と言っていた。

 

それが今や滋賀県141万人、奈良県132万人である。1.5倍近い差が付いてしまった。人口だけがパロメーターではない事は分かっているが居住の自由が認められている日本でいち早く人口減が始まったことはやはりそれだけ魅力を感じてもらえなかったことは素直に認めなければならない。

 

ここ数年、温暖化の影響か毎年のように大雨や大雪に見舞われ甚大な被害が出ている地域が数多くある。それらに比べると和歌山はそれ程大きな被害は出ていないし、油断は出来ないが保険会社の地震危険度も下方修正されている。なのに…である。

 

奈良と滋賀が出たので比べると奈良と大阪はすぐ真横の位置にあり完全な通勤圏内。30分位で行けるのではないか。滋賀も大津や草津からは新快速を使えば45分とかを売り文句にしていた。

 

それに比べ和歌山は?記憶が曖昧なくらい昔だが和歌山〜天王寺も最短45分で結ばれていた時期があったように記憶する。今その時間で着くのは限られた本数の特急電車のみ。勿論通勤には使えない。通常の電車は80-90分近く掛かるのではないか。関空が出来て事情が悪いように変わった。全国の県庁所在地で交通事情が悪化している都市って他にあるだろうか?

 

人口は人間に例えれば血や肉のようなものであり、どれだけコロナを抑えても、どれだけみかんが穫れても、どれだけ梅干しを作ってもやはり人が減っていることは例えようもなく寂しい。