天皇陛下、エリザベス女王の国葬に参列へ

最後に自然災害を経験したのはいつだろう。50年前の子供の頃はよく停電した。台風や雷が来そうな時はロウソクとラジオを準備しておくのが常だった。

 

停電が自然災害か?という議論はさておき、私は停電以外の災害を経験したことがない。今年も各地を襲った豪雨による浸水も経験したことがない。車が水浸しになったこともない。2018年の台風21号では近隣の家、信号機も停電していたが何故か自宅は無事だった。地震も震度4が今まで経験した最大震度だし、昨年全国的なニュースになった和歌山市の断水も被害区域ではなかった。本当に有り難いことだし、今後も災害とは無縁の人生を歩みたい。

 

そんな、こと自然災害に限っては恵まれた半生を歩んできた私だが被災者を羨ましく思うこともあった。それは皇室の方々と直に接する機会を与えられることで、特に皇太后美智子さまにお会い出来るのなら、不謹慎と言われることは重々承知の上で、一度くらい災害に会うのも悪くはない、そんな思いが頭を横切ったことがあることは正直に告白しなければならない。

 

東日本大震災の慰問に訪れた当時の菅首相が被災者から罵声を浴びせられたことは記憶に新しいが、自身の努力で成り上がった政治家には厳しい目か向けられるのに、たまたま生まれた家系だけでその地位に存在している皇族には何故そういう事が起こらないのか。

 

私見だが戦後しばらくまではそうではなかったように思う。子供の頃の記憶だが「天皇陛下は金のババを垂れる」とか「皇族は3食後すべて検便している」などの揶揄、流言を流す大人は確実にいた。

 

処が実際は違った。満足な食事もままならない頃はそれだけの理由で皇族を羨み、妬みの対象としたが自分達もちゃんと食事出来るようになると逆に皇族の方々のご苦労、日々の辛抱に思いを寄せるようになった。完璧な健康診断をされていると思っていたが、実際は昭和天皇上皇陛下もがんになった。

 

その典型例が美智子さまだ。初めての民間出身者の皇族入りということで色々なイジメ、いびりに会った。カレーライスを作っても姑は手を付けなかった。親が入院してもお見舞いに行くこともままならなかった。

 

被災者も私達よりまだ遥かにご苦労をされた方がいらっしゃる、そんな気持ちで美智子さまをお迎えしたのではないだろうか。

 

英、エリザベス女王が亡くなられた。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASQ9B3RC1Q9BUTIL003.html

 

1975年、来日された時の日本人の熱狂ぶりは凄まじかった。NHKだったか、どこかの新聞だったか「エリザベス女王、一週間にわたり日本をハイジャック」という文字が踊っていたことを覚えている。

 

ミスター・ビーンにこんなシーンがあった。ある時部屋の壁をくり抜き始めたビーン、壁の向こうの隣の部屋にはエリザベス女王の額縁が飾られれている。どんどん近づくノコギリ。我々誰しもノコギリが動きを変えて間一髪、額縁を避けるかと思いきや何とそのまま額縁を真っ二つにしてしまう。

 

日本のテレビで皇族の写真を真っ二つなんて絶対考えられない。従って英国国民のロイヤルファミリーに向ける目、考え方も想像がつかない。日本人は少なくとも前後は滅私奉公の最たるものとして天皇、皇族を捉え、だからこそその自己犠牲の尊さに敬意を払ってきた。

 

それに対し新国王のチャールズなんてダイアナ妃と結婚する前から、よりにもよってあんなオバハンと・・・。これもまた日本ではけして考えられない。

 

まあ、他所の国のことは知らん。