世代間ギャップ

和歌山に関するニュースがふたつ飛び込んできた。

作家の神坂次郎氏死去。

最晩年は知らないが数年前まで我が家のすぐ近くに居を構えておられ、2、3回お姿を拝見したことがある。95歳、老衰。色々ご苦労はあったと思うが羨ましい人生。

 

県知事選、自民党候補擁立残念。岸本氏が勝つとは思っていたがより確率が高まった。めでたしめでたし。

 

 

最近芸人さんの書いた本を2冊続けて読んだ(東野幸治さん、徳井優ニさん)が改めて驚かされたのがダウンタウンに対するリスペクトの大きさだ。「笑いでは絶対勝てないことが分かっているから自分の中には芸人松本人志は居ない事にしている」(東野さん)、「我々世代の芸人志願者でダウンタウンに憧れなかった者はいない」(徳井さん)。

 

そのダウンタウン世代が憧れたのは仁鶴さん、文枝さん、やすしきよし。しかし平成以降に物心がついた年代にとってはこの人たちは過去の偉人のような存在で、あまり畏怖の念などは湧かないらしい。今若手の芸人に「師匠、しっかりしてくださいよー。」などとツッコまれている西川きよしさんを見ると他人事ながらイライラしてくる。あのツービートが頭の上がらなかった唯一と言っていい存在がやすしきよしだったのに!まあ、時代は流れるもの。仕方のないことか。

 

ヤクルト村上選手、王選手に並ぶ55号。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7d910c5653841cbb0fbfa85cbe97295a0d1fe665

 

私のような野球に関心のない者でも王さんの選手としてのみではない偉大さ、人格の立派なことは少しは理解しているつもりだ。そして王さん程の選手になると相手投手も際どいコースは投げにくい、審判も王さんが自信を持って見逃したボールをストライクと言いにくいなど、色々あったようだ。

 

そんな偉大な王さんだから彼の記録を塗り替えるのも大小さまざまな壁があった。1985年、阪神のバース選手は残り数試合を残して54本までその記録を伸ばしたが抜くことはおろか、並ぶことも許されなかった。徹底的に敬遠されたからだ。経験したのは巨人だったから?、王監督の指示?、それとも外国人差別があったから?何れも違うと思う。

 

野球素人の私が言うのもおこがましいがあの時はどのチーム、どの投手でもまともに勝負しなかったように思う。その点村上選手はラッキーだ。勿論王選手の記録が既に抜かれているという事情もあるが、現役選手にもそこまで王さんや王選手の記録を神聖視していないという変化も大きいのではないか。

 

大相撲にも大鵬の優勝32回という大記録があり、千代の富士が31回の優勝で終わった時もオールドファンの間ではやっぱりな、という安堵にも似た気持ちがあったことは否めない。(ご存知のようにこの記録は白鵬によって塗り替えられるが40年という隔たりがあった。)その白鵬双葉山の69連勝の記録にはついぞ及ばなかった。今後この大記録を凌駕する力士は出てくるだろうか。

 

 

ps 今日のスポーツニュースでまたも「日本人として最多記録タイの〜」という表現を使っているマスコミが複数あった。いつまで日本人だの外人だの言えば気が済むのか。

 

やれやれ。