努力は天才に勝る?

今はスポーツ選手も芸能人顔負けの芸達者が多いのでコマーシャルなどに出ても不自然さを感じることはあまりないが、昔は例えば王選手や貴ノ花(お父さんの方)は本当にセリフは棒読み、笑顔もぎこちなく、「あんなのなら僕でも出来る。」と言っては「阿呆か。例え演技が下手でも王選手だから需要があるんや。お前が出たコマーシャルなんか誰が見たい?」と返されたものだ。

 

 

「雨が降ったら傘をさしなさい。」

「赤字は血液と同じ。流し続けたらいつかは死ぬ。」

「成功するまで諦めなかったら失敗はない。失敗するのは諦めるからだ。」

何れも松下幸之助氏の有名な言葉だ。氏を尊敬することに於いては人後に落ちないつもりだが正直これらの言葉には「そうは言いますけどねえ。」と言いたくなる気持ちを抑えられない。それは経営の神様だから言える言葉、その他にも金メダルを取った人などに「叶わない夢はない。」とか「努力の前に不可能なし。」などと言われると本当にそう思って言ってるの?と疑問に思ってしまう。

 

 

「やり続ける力」内村航平https://www.kadokawa.co.jp/product/322207000211/

 

前にも書いたが世界的な視点から見た日本史上最高のスポーツ選手は内村航平であることに異議を唱える人は居ないと思う。ある外国人選手の「体操界のポルトでありフェルプス」という言葉がこれだけ似つかわしい日本選手は他に絶対居ない。

 

その内村選手が本を出した。早速読み始めたが冒頭から「有難い言葉」のオンパレード、正直読み続けるべきか迷っている。

 

「私は人一倍努力しましたが才能にも運にも恵まれました。だから世界一になれました。」どうせなら正直にこう書いて欲しい。でもこんな風に書いたら受けないし、売れないだろうしな。

 

 

「痩せたかったら食べなさい」

「一流大出ほど頭が悪い」

こんなタイトルの本が多いのも同じ理由だろう。もし、これが本当なら私は体型も頭ももっとスマートな筈なのだが。