梶原一騎は天才だ

タレント、武井壮さんはどんな猛獣にも勝てる百獣の王として売り出して来た。(その武井さんが会った瞬間、絶対勝てないと身震いしたのが室伏広治さんと言うのも笑える。)

 

我々の世代で動物と戦った格闘家と言って思い出すのは、何と言っても「牛殺しのオーヤマ」こと、空手家の大山倍達である。大山氏について詳しく書くのが本稿の趣意ではないので興味のある方は調べて欲しい。

 

その大山氏、何冊か著書を出しておりその中に動物相手の戦い方の本があった。買ったのか買わなかったのか、とにかく今手元にはないが内容はある程度覚えている。

 

牛ならここを狙うとか、ワニならこう戦うとか正に武井壮さんの先駆けのような内容だったが、私がよく覚えているのは「素手の人間は思いの外弱く、犬や猫でもそう簡単には勝てない」という記述。なるほど、そうだろうと膝を打った。

 

また牛や馬、蛇やワニとの戦い方には色々書いているのにライオンが相手のページには「ライオンに勝てる人間などいません。もし私がライオンと向き合ったら一目散に逃げます。」と書かれていたことも記憶に残っている。

 

ここでもしライオンならこう戦うとか、ここを狙えば勝てるとか書かれていたら本全体が胡散臭いものになっていたのだが、正直に勝てっこないと書いているところ、当時の少年たちへの説得力をより増す結果となっていた。

 

処で大山倍達氏の著書、今では殆ど全てがゴーストライターによるものであったことが明らかになっている。そしてその大部分に関わっていたのが梶原一騎氏であったことも。梶原一騎氏と言えば「巨人の星」や「タイガーマスク」で当時の少年たちを熱中させた張本人だ。

 

彼は子供心を掴む天才だったという所以である。

これだから素人は困る〜プロレス党宣言

先日、孫を連れて来ていた娘と偶々プロレスを見ていた。椅子で殴ったりするお決まりのシーンを見ていると「あんなこと、やってええの?」と聞かれたので「プロレスは5秒以内なら反則OKなんやで」と教えると「それなら包丁とかも使っていいの?」と来た。

 

絶句。それは考えていなかった、というより思い付きもしなかった。でも考えてみれば5秒以内なら何をやってもいいと言う建前なので、そんな疑問を抱くのも無理ないこと。

 

これ以外にも素人が見れば不思議に感じるであろうプロレスに関する疑問は数々ある。

 

①何故、ロープに飛ばされたら、技をくうと分かっているのに正直に戻ってくるのか?

 

②何故、相手がコーナーポストに上がる間、ずっとリングの上で寝て待っているのか?

 

③何故、生中継なのにちゃんと放送時間ぎりぎりに終わるのか?

 

他に、必殺技と呼ばれるものの殆どが相手の協力(?)なしでは成立しないものが多い、など疑問を挙げればきりが無い。

 

でも、いいではないか。ある人はこれらの疑問も全てひっくるめて「プロレスの美学」と呼んだ。それにあの人たち(プロレスラー)、間違いなく相当頭がいい。そうでなければ、あれだけ激しく戦いながら全体の筋立、時間配分を覚えていられる筈がない。

 

他の事には時に厳しい私も自分とプロレスには甘い。

 

それも、まあ、いいではないか。

見るだけで涙

歩く人間山脈、一人民族大移動、古舘伊知郎さんのニックネームでも知られる巨人プロレスラー、アンドレ・ザ・ジャイアント氏は生前こう言っていたという。「俺は日本は大好きだが、街で俺を見かけると皆、遠くからこちらを見ながらヒソヒソ話をする。その感じが堪らなく嫌だ。これがアメリカなら平気で肩を叩きながらお前でっかいなあと言われる。無遠慮だがその方が余程気楽でいい。」並外れた身体の持ち主は我々の想像する以上にナーバスな神経の持ち主なのだろう。

 

 

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ここに一枚の写真がある。電車に乗っているのは私の尊敬してやまないジャイアント馬場さん。吊り革を持って立っている。頭が天井に届きそうだ。その馬場さんの向かいに打って変わって小柄な老婦人が座っている。

 

写真の解説を読むと、老婦人は馬場さんの母親。東京見物に故郷の新潟から出て来た。アンドレと同じく、目立つことの嫌いな馬場さんは本当は自家用車(確かキャデラック)で廻りたかったのだが、母親が車では乗り物酔いするので電車での東京案内となったとのこと。

 

孝行息子のほのぼの写真と捉える方もいるかも知れない。でも私は見ているだけで涙が溢れる。どれだけ電車に乗るのが嫌だっただろう。

 

その馬場さんが亡くなったのが1999年1月31日。61歳、今の私と同い年だ。

橋本聖子新会長

この度、新会長になった橋本聖子氏、勿論どんな人間か知らないが個人的にはいけ好かない人物だと、ずっと思っている。オリンピック通算7度出場ということだが本業のスケート、冬季が4回、彼女にとってみれば副業の自転車、夏季で3回。

 

自転車でもオリンピックを目指すことを決めた当時のテレビ番組を見た覚えがあるが、彼女さえ(自転車競技に)割り込んで来なければオリンピックに出られた筈の選手が何人も居た訳で、私の目には彼女の存在は「ミスコン荒らし」と何ら変わらない、迷惑そのものの存在のように見えた。言い方を変えれば東大しか行く気のない奴が、そこらの大学を受験して競争率を上げているようなもので、そこらの大学に行くのにも苦労している人間からすれば邪魔でしかない。

 

それでも世界の舞台でも圧倒的に強ければまだ諦めもしよう。これだけ出て銅メダル1つとは余りに物足りなくないか。我が郷土の前畑秀子さんは初参加のオリンピックで銀メダルを獲得し、引退しようと決めていたのに、帰国したら祝ってもらえるどころか「何故金を取れなかったのか」と皆から責められ発奮、見事次のベルリンオリンピックで金メダリストとなった。

 

「お前はスポーツに理解がないからだ」、「実力だけが物を言う厳しい世界だ」、ご説ごもっとも。それなら何故国会議員なんかになって、おじさん方の操り人形のような存在に成り下がった?今回の人選もその辺りの事情が見え見えではないか。

 

まあ、お手並み拝見といこう。

 

 

 

 

山下泰裕氏、貴方もか

検討委、非公開。圧力を懸念。

https://www.asahi.com/articles/ASP2L6Q7SP2LUTQP01M.html

 

何日か前の本稿でこの度の「森騒動」で功績があるとすればスポーツ界と言えども所詮政治権力とは無縁ではいられない事を白日の元に晒してくれた事と指摘したが、IOC会長にして歴代通じて最強の柔道家と言われる山下氏があっさり認めてしまった。

 

音楽評論家の故吉田秀和氏が横綱双葉山を「どんな世界にもある、理想形というものに一番近付いた人」と評したが、双葉山とて生涯無傷という訳ではない。戦後の騒乱期、新興宗教に走り、取り締まりの警察と大騒動を起こしたことは後に「悲しいかな、私には学問がなかった。」と振り返っている。

 

ソフトバンクの王会長も先日の老人会食で味噌を付けた。怪我さえなかったら双葉山に近付く存在になれたのではないかと秘かに期待したこともある二代目貴ノ花も今やすっかりスキャンダル王だ。

 

国民栄誉賞なんか貰ったら立ちションもできへん」(実際はそんなことは言ってないらしいが)、そんな風にして公の職や栄誉から距離を置いた元阪急の福本さんのような生き方が一番正しいのかも知れない。

哀しいけれど

某葬儀社のCM「一番悲しんでいる人が一番忙しい思いをしなければならないのは何故だろう?」うまいことを言う。私も7年前、父親葬儀の喪主を務めた。一番悲しんでいたかはともかく、目が回るような忙しさだったことは確かだ。

 

しかし、それ以上に大変だったのは相続に関する手続き。細かいことは省くが、私万一の際には子供たちに少しでもスムーズに金が入るよう死亡保険への加入を検討。利率のいいドル建て保険で。支払いは10年の年払い。

 

色々見積りしてもらい2種類に絞られた。1つは入った翌日から満額の保険金が支払われる。その代わり保険料は高めで10年以降も殆ど保険金は増えない。

 

もう1つは10年間は万一時でも払った保険料分しか戻らない。その代わり保険料は低く抑えられており、10年目以降も少しずつ保険金が増える。

 

さて、どうしたものか。絶対に10年生きられる自信があれば勿論後者がいいのだが。こんなことで悩むような年齢になってしまうとは。

懲りない面々

今やどの新聞紙面も面白くないと書いたが、例外が人生相談。毎日熱心に読んでいる。今日の読売新聞相談は40代女性会社員から。同僚の女性に憧れ仲良くしてもらっていたが、付きまとっているとの噂が流れ、他の部署に異動した。それでも彼女のことが忘れられなくて辛いというもの。

 

これに対する回答は「他に打ち込める趣味や余暇活動を探してみては?」というもの。これでは何も答えていないのに等しい。たまにはツマラナイ回もある。

 

自民党衆議院議員が夜の密会で離党。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021021700634&g=pol

同様の行為でつい先日何人かが離党したばかり。阿呆としか言いようがない。

 

一方、海外のいくつかの国では政治家や、その家族が抜け駆けで優先的にワクチン接種をしていることが判明して問題になつている。さすがに日本の政治家はそこまではやらないだろうか?信用は出来ない。森前会長の例を見るまでもなく、日本の政治家や官僚には特権階級意識を持っている者は確実にいる。

 

そう言えばトランプ前大統領、確かコロナに感染した筈なのに僅か数日で元気になっていたのは何故だろう。イギリスのジョンソン首相も然り。彼ら、超VIP用には更に特別な薬でもあるのだろうか。