絶対に捨てられないもの

また痛ましい事故が起こった。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG0509D0V00C21A1000000

運転手に病気の自覚があったら話は別だが恐らくそうではあるまい。となるとこれはもう誰も責められない。70歳を過ぎて大都会での運転、しかも人を乗せて。意識しなくても凄い神経の使いようだったに違いない。

 

前に小学生時代「計算の神様」と呼ばれていたことを書いた。もうひとつクラスで人気があったのが休憩時間に読む為に学校に持って行く本で下記写真はその中の一冊。f:id:sadajishohei:20210105124944j:image

 

巻末の発行年を見ると昭和39(1964)年。5歳の子供が買う本とは思えないので姉が買った本かも知れない。おそらく家にある本で一番古い本の一冊。

 

昨年末も含め、過去何十回の大掃除を免れて、と言うよりこれから先も恐らく私が生きている間は捨てられることはないと思う。何故ならこの本は学生時代の私が女の子と交遊があったことを示す数少ない証拠の一品だからだ。

 

多くの同級生に貸し出したりしてこの本は既にボロボロになっていた。そこに同級生の女の子が声を掛けてきた。

「私、カバー作ってきてあげる。」

 

それが添付の写真。紙で隠している部分には学校名と私の名前が書かれている。

 

女の子の名前は唐岩良江さん。プライバシーの問題があるので写真は載せられないが卒業アルバムを見ると可愛く利発そうな顔をしている。家がすぐ近くだったことを覚えているので、ひょっとしたらお呼ばれした事があったのかも知れない。

 

彼女とは小学3-4年で同クラスだった。年次のどこかで転校してきた。そして中学校の卒業アルバムには彼女の姿はいない。親が転勤族だったのだろう。

 

もし、彼女が中学高校もこの地に留まっていたら…。

 

人生で、たら、れば、は禁句と言うが正月くらいはいいではないか。

 

この本を棺桶に入れて欲しい、なんて言ったら妻に申し訳ない。でも、けして捨てられない。