栄枯盛衰、ここにも

県庁の前を通ると前にも見かけた反イルカ漁の連中がマイクを持って叫んでいた。そんなご時世でもあるまいに。皆足早に通り過ぎる中で、私は彼らから声を掛けられることを願って横の掲示板やらプラカードをずっと見ていた。5分以上居たが結局声を掛けられることはなかった。

 

もし声を掛けられたら?反論する気も論争する気もない。そんな元気はとっくに失った。私が言いたかったのは「ここや国会前でどれだけ叫ぼうと構わない。ただ現地(太地町)で騒ぎを起こすのだけはやめてくれ。」それだけ。そりゃそうだろう。太地の漁民は法律で認められているから漁を行っているだけ。彼らに文句を言うのは時短要請を守っている飲食店にクレームするようなものだ。

 

 

私がもし松下電器の採用試験に受からなかったら行っていた(と言うか他に受けていない)オンキョー株式会社については前に触れた。当時音響三羽カラスと言われたパイオニア、トリオ、サンスイに比べると地味な会社だったが、上記3社が倒産、買収の浮き身に会っているのにオンキョーは何とか持ちこたえていることも。

 

何十年か前、当地和歌山にもレコード店がいくつかあった。なんと言っても大きかったのはイワキレコード、県内のみならず大阪にも出店していた。ブラクリ丁の本店は大袈裟でなくタワーレコードのような華やかさがあった。秋ひとみさんがミニコンサートを開いていたことを後日知った時の悔しさと言ったら!

 

私がよく通ったのは壇上楽器店。クラシックレコードの品揃えが豊富だった。指揮者のポスターも何枚か貰った。閉店後も店の建物は空き家のまま。チョビ髭のマスターはお元気だろうか?

 

これら2店に比べ石井楽器店は地味な存在だつた。品揃えも演歌やカラオケが大半で店の雰囲気ももっさりしていた。

 

あれから云十年。イワキも壇上も今は無い。石井楽器店のみ健在だ。最近では某パン屋さんと協働で賑わっている。

 

明日のことは誰にも分からない。