日米の野球感の違い

プロ野球に全く関心がない。どこが勝とうが負けようがどうでも構わない。新聞も野球欄は跳ばす。

 

そんな私だが、多少熱心に見ていた時期があった。阪神が21年振りの優勝を果たした1985年前後、たくさん誕生したにわか阪神ファンのひとりとして。

 

その頃の巨人は王監督だった。バースが54本のホームランを放ち、あと1本で王さんの記録に並ぶ、となった時巨人のピッチャーは徹底して敬遠作戦を取った。王さんが指示したとは考えたくないが、「逃げずに勝負しろ」と言って欲しかった。

 

日米の野球感の違いに付いて面白い話を読んだことがある。アメリカに赴任している日本人家庭の子供チームと現地の子供チームの対戦。アメリカチームはGパンにTシャツのようなバラバラな服装。監督も20歳くらいのお兄ちゃん。

 

一方の日本チームは全員お揃いのユニフォーム、監督も経験豊富なベテランが細かく指示を出している。

 

試合は両チーム同点で9回裏、日本が満塁サヨナラのチャンス。この後は会話形式で。日(日本人ママ)、米(アメリカ人ママ)

 

日「日本はどんな作戦に出たの?」

米「驚いたことにそれまで試合に出たことのない1番小さな子が代打で出てきたのよ。」

日「で、結果は?」

米「決まってるじゃない。フォアボール、押し出しで日本のサヨナラ勝ちよ。」

 

それでなくともアメリカ人よりずっと小柄な日本人。その中でも1番のちびっ子となればストライクを投げるのも大変だっただろう。そこまでして、ましてや子供の少年野球で勝負にこだわるか。

 

連日大谷選手のホームラン王争いのニュースで持ち切りだがアメリカではタイトルを取らせたくないから敬遠する、なんてことは起こらないと思うのだけど。アメリカの野球に詳しい人、どうですか?