蟻の一穴

今日、確定申告に行く。自分の為とは言えやはり税務署に行くのは気が重い。無事終われば帰り道スーパーで唐揚げ弁当でも買って自分へのご褒美に昼呑みしようと考えて、ふと気が付いた。

 

ほんの2、3年前まで自宅と税務署の間には3軒のスーパーがあった。GOxx県庁前店、○源本店、○―クワ屋形店。それが今は全部ない。3店とも閉店した。GOxxに至っては倒産した。何れも市内中心部の店である。スーパーだけではない、毎日のように通っているのでもう何の不思議も感じなくなっているが県庁所在地中心部の国道でこれだけ幽霊ビル(ビルと呼ぶにはお恥ずかしい低層階建物だが)が立ち並んでいるのは恐らく和歌山市くらいではなかろうか。昔に比べて数が増えたのは日赤病院に来る患者目当ての調剤薬局だけ、というのは余りに寂しい。

 

日頃の買い物が出来なければ人が減っていくのは理の当然。実際私の自宅近くも空家や駐車場になった所が目立つ。何れもその前は人が住んでいた普通の家庭だった。最悪の負の連鎖。議員や役人は何をやっている。自分さえ良ければそれでいいのか。

 

 

今日の読売新聞で紹介されていたロシアの小話が最高に面白い。

ある金メダリストが子供達の前で話していた。「ドーピングは絶対ダメだよ。」

そこへ選手のお母さんが2メートルはあるかという巨大なきゅうりを持って現れた。

「お前、また畑に立ち小便したね!」

 

自国の恥部を笑いに変えるロシアの人には感心するしかないが、これは笑えない。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/cc0eef45461abbc1b912ad48faed6ad63e76c7b4

 

このコーチ、ドーピング騒ぎの中でミスを連発したワリエワ選手が演技を終えて戻って来たとき「なぜ戦うのをやめたの!」と厳しく叱責したという。ちょっと信じられない。日本に森喜朗のようなコーチが居て「お前は肝心な時になぜいつも失敗するんだ!」と言ったらどうなるだろう。

 

ドーピングの件の真実はまだ分からないのでコメントしないがあの渦中の中で動揺するなという方が無理だろう。ましてや15歳の女の子なのだ。しかも今回ワリエワ選手が3位以内に入ったらメダルセレモニーはしないと決めていたというではないか。彼女が私さえ、という気になったとしても不思議ではない。

 

そんな中で今回トゥルソワ選手の取った行動は選手達が日頃から如何にこのコーチにひどい目に遭わされてさきたかを示す大きなパフォーマンスになった。

 

あの大国に弱いバッハ会長も今回のコーチの態度を非難するコメントを出したという。これが蟻の一穴となって冒頭のようなユーモア精神溢れるロシア人の姿がスポーツの世界だけでも戻って欲しい。