CDの断捨離は難しい

今年就職した息子の初給料が手取りで18万円だったという。私は残念ながら手取りの額は覚えていないが基本給は118千円だった。これは覚えているというより通知書がまだ手元に残っている。

「見習い社員として登用し、基本給118千円を支給します。」

断っておくが私だけが見習い社員だった訳ではない。

 

 

話は変わるが私が最初に使ったCDプレーヤーはTechnicsのこの機種だった。

https://jp.technics.com/50th-anniversary/m/1982/

価格は198千円!初任給の2倍近い。いくら私がオーディオ好きでもおいそれと手が出る金額ではない。時効だから正直に書くと当時、松下電器のステレオ事業部で広報をしていた人からデモ機を譲り受けたのだ。無償で貰ったか少し支払ったか覚えていない。

 

そのCDプレーヤーもあっという間に値段が下がり数年後には2〜3万円で買えるようになっていた。

 

プレーヤー以上に値段が下がったのがCDそのものだ。当初は1枚3500〜4200円くらいしたのが今は輸入盤のBOXものだと1枚100〜200円以下のものも珍しくない。少し前の生ディスクより安い。

 

今、我が家に1000枚以上のCDがあるのも当然この値下がりと大きな関係がある。1枚3000円もしたらこんなに買える筈がない。

 

1000枚と言っても常時聞く、動画配信で言えばマイリストに入っているものは100枚あるかどうか。では残りの900枚は売ってしまえばいいではないかと言われそうだが、それが書籍と違って難しい。岩波文庫で読もうと角川文庫で読もうと夏目漱石夏目漱石だがAという指揮者で聞くベートーヴェンとBという指揮者で聞くベートーヴェンは同じ曲であっても全く違うのだ。

 

日頃はこの演奏で聞くが偶には違う演奏で聞きたい。クラシックファンなら誰しも陥っているに違いない蟻地獄。

 

かくしてコレクションは増える一方。