通販良し悪し

少し前に見たNHKスペシャル白鵬孤独の14年」が見応えがあった。

https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/p6koqje2p6/

 

番組の中で特に印象的だったのは古いビデオで双葉山を見た白鵬の感想。

「この人は取り組みの直前でも何故こんな穏やかな顔をしていられるのだろう。」

さすが同業者(?)は目の付け所が違う。双葉山ファン歴40年超の私も気付かなかった。

 

土俵下で次の取組を待つ間、相手の目を見て相手が目を逸らしたら自信がない証拠、逆に睨み返して来たらその相手は手強い、と言うのはよく聞く話。でも目を逸らす訳でもなく睨み返すでもなく、ただ穏やかな顔でたたずんでいたらどうだろう。それこそ底知れない恐怖を感じるのではないだろうか。

 

白鵬が別の番組で双葉山に対して「勝てる気がしない。」と言っていたのも単なるリップサービスではないのかも知れない。

 

 

前にも書いたが、我々世代の中学や高校に進学した時の欲しいものナンバーワンはオーディオ(ステレオ)だった。その頃は大阪日本橋でんでんタウンも大半がオーディオの店。我々も用が有ろうが無かろうが2〜3ヶ月に一回は訪問し最新オーディオ事情の視察に行ったものだ。

 

買い物も当然店の方との値段交渉、けして狭くないタウン内を行ったり来たり。

「あっちの店ではX円になったで。」

「今決めてくれたらY円にするわ。」

「もういっぺん聞いてくる。」

 

クリックひとつで最安値がすぐ分かるのが当たり前になっている現在の感覚からすると何とも面倒くさいと思われるだろうか、これがまた楽しかった。オーディオ全盛期なので商品の入れ替わりも激しく、5万円位のアンプを買うつもりで出掛けたら、ひとつ前世代の15万円のものが半値で売られていて急遽予定変更なんてこともあった。

 

通販も一昔前はただ値段を比較し一番安い店で買えば済んだのでまだやりやすかったが、最近は店独自のポイントが付くものも多く、それがまた支払い方法、買う日に寄って変わるという複雑怪奇なことになっている。

 

そんな事、気にしなければ良いではないかと言われそうだが知ってしまった以上、何が何でも最安値を気にしてしまうのが私という人間の小ささの悲しいところ。

 

普通の買い物で1円でも安く、と言うのは勿論悪いことではない。ただそれも時と場合によるということを、この度嫌と言うほど味わされた。

 

以下、次回。