人生で費やす時間

宮根誠司さんは花王のバブ(入浴剤)が大好きなのだが一人暮らしで、湯船に浸かるのも5分くらいと短いので勿体無くて使うことが出来ず、毎日種類別に並べたバブを見て楽しんでいるそうだ。宮根さんほどの金持ちが何を言ってるのかと思われるかも知れないが私はその気持ちよく分かる。前にも書いたがタモリさんも1回鼻をかんだだけではティッシュを捨てることが出来ないそうだ。その気持ちもよく分かるなあ。

 

1回で捨てることが出来ないということは当然何回か鼻をかむのだろう。問題は何回鼻をかめば捨てても勿体無くないと思えるかの踏ん切りだが、これがまた難しい。花粉症全盛期のように体重の何パーセントかの鼻水が出たのではないかと思えるほどティッシュがぐしよぐしよになっていれば捨てるのは簡単だがいつもそんなに大量の鼻水が出る訳では無い。

 

この話を聞いて汚い!と眉をひそめた方もいるかも知れないが、ティッシュ以外でも捨てるまでの踏ん切りに時間を取られることは誰にだってある筈だ。例えば歯磨き粉、限界まで絞り取って最後は切り開いてブラシを擦り付けてる人は多かろう。あるいは目薬。もう無い、もう無いと思いながらの最後の一滴で数日保つことも少なくない。

 

またも古い話で恐縮だが子供の頃に読んだ豆知識事典で人間70年生きるとして、その内、寝ている時間が23年、働いている時間が19年と書かれていたことを覚えている。

 

23年の根拠は平均睡眠時間が8時間だから人生の3分の1だろう。では19年は?そこまでは書かれていなかったし、学校に行っている時間や家で勉強している時間は入っているのだろうか。残念ながら今となっては分からないが一生が70年だったり、睡眠時間を8時間で計算している辺りが当時のデータらしい。

 

さて、これを自分に当てはめるとどうなるだろう。はっきり言えることは睡眠時間、労働時間ともに平均よりかなり短いということだ。正確には分からないが70歳まで生きるとして睡眠20年、労働15年くらいではなかろうか?もっと労働時間は短い?ほっとけ。

 

では人より長く費している時間は?それこそ色々と迷っている時間だと思う。それこそティッシュをどのタイミングで捨てようかから始まって、スーパーでこの野菜を買うべきか迷ったり。スーパーでも本屋でもレコード店でもとにかく思い悩んでいる時間の何と長いことよ。

 

そんな私だが大きな買い物になると途端に大胆になる。例えば私の知る限り私ほど頻繁に車を買い替えている者はいない。けして自慢にはならないけれど。

 

悩み過ぎて毛が薄くなったのか、でも痩せる気配は一向にないし。う〜ん。分からん。