開いた口が塞がらない

今こそ日本に必要な偉人。第5位に松下幸之助

https://www.itmedia.co.jp/business/spv/2204/01/news108.html

なぜか嬉しい。

 

先日、元ソニー損保で働いていた方と話す機会があった。今は独立系の保険アドバイザーとして活躍している彼は如何に組織に属していることで多くの恩恵を受けていたか痛感しているようだった。それは会社からの直接の恩典(社員割引のような)だけではない。例えばローンを組む、クレジットカードを作るなどの社会的信用も組織に属しているからこそ可能になっている。あの池上彰さんですらフリーになる前に慌ててクレジットカードを作ったという。

 

今思い出せば私も松下電器在勤時はさまざまな特権、恩恵に預かってきた。車に関することだけでも保険は団体割引で安く入れたし、ローンもどこの金融機関より低金利のものが用意されていた。1993年ふたり目の子供が産まれたのを機にミニバンに買い替えることを決め、組合にローンの問い合わせをした。するとどの車を買う予定か聞かれた。車種とローン、何か関係があるのかと思ったが素直にセレナを考えていると答えた。

 

さて、その日の夜家に帰ると薄暗闇の中に男が立っている。しかもふたり。何かまずいことをしたか?借金なんかしていないし、保証人になった覚えもないぞ!不安を感じながら車を降りると男達が近寄ってきた。

「○さんでいらっしゃいますか?私共日産プリンスの営業です。」な~んだ。ディーラーの方か。寿命が縮んだじゃないか。

 

「松下様からのご紹介は私共が一手に受けさせてもらっております。勿論、値引きは何処にも負けません。」その言葉に嘘はなかった。日産の別のディーラーにその値段を伝えると秒殺で白旗が挙がった。

 

その彼らも下取りのことは教えてくれなかった。今思えば下取りこそ、値引きなんかより余程影響が大きいのだが。まあ、当時はネットなんて無かったから自宅に居ながら一括見積もりなんて出来なかったから仕方ない。

 

2016年、フィットを買うに当たって下取り車(2009年フリード)の先ずはディーラーで見積もりをお願いした。70万円だった。思いの外悪くないと思ったが一度一括見積もりをしてみようとパソコンに必要事項を入力した。送信したのが夜の10時頃だったが11時頃電話が鳴った。一括見積もりの一社からだった。商売熱心はいいがあまりに非常識ではないか。まあでも、せっかくなので翌日指定された店を訪れた。驚くべきことにそこの社員、誰ひとり私の来訪を聞かされていなかった。

 

フリードは近くに立地する2社の争いになり、結局ビッグモーターに買ってもらった。丁度100万円、手数料もそちらで負担して欲しいという要求も受け入れてくれた。何と下取りだけでディーラーと30万円も差が付いたことになる。次に車を買う時もビッグモーターにお願いしよう、そう思っていた矢先のこの事件。https://news.yahoo.co.jp/pickup/6469907

 

せめて保険金の不正請求だけなら、いやそれも充分な犯罪行為だが、組織のトップがそれを打ち消すような、あたかも自分たちが被害者であるかのような弁明をしていたとは。

 

先程の夜の11時に電話が掛かってきた件でも分かるように中古車業界はかなり異端な企業風土になっているようだ。他社も今回の出来事を他山の石として風土の改善に取り組むことをお願いしたい。