自分でも分からない

先日の同窓会で同じテーブルの男子から「あまり君のことよく覚えてないなあ。Sさん何か彼のエピソード覚えてる?」と私の隣に座っている女子に聞いた。そんなこと思っても口にすべきか疑問だが、ひとつにはテーブルが3年時のクラスで分けられていたことがある。皆も同じと思うが1〜3年を振り返って一番良く覚えているのは修学旅行に行った2年のクラスメイト。次は入学最初の同級生が誕生した1年のクラスメイトだ。幹事さん、もしこの小文を見ていたら次回ご検討よろしくね。

 

もうひとつは私自身の人間関係の作り方だろう。前にも書いたが私の性格はO型の特性でもある典型的な「城壁型」。一度心を許せば出入り自由、床も石で出来ているので土足で入られても平気。だが心を許さないうちは一歩たりとも絶対に入れない。きっとその人とはそんな関係で終わっていたのだろう。

 

私にとってラッキーだったのはSさんが私と同じ小学校で同級生だったことだ。ウィットに富んだ彼女の答えはこうだ。「さあ、小学校の頃のエピソードなら山ほど知ってるけど。」上手い!座布団10枚!これがもし、私が女子と口を利くことすら極度に緊張するようになっていた中学生以降の同級生なら彼女も何のエピソードが出て来ないので答えに詰まったに違いない。

 

振り返れば私ほど人によって異なった印象を与えている人間も珍しいだろう。先の例のように一度懐に入れてしまえばこれほどひょうきんで話の面白い人物もいないだろうし、壁の内に入れない人には何を考えているか分からない気難し屋に見えていたかも知れない。

 

自分で話が上手いと言うのはおこがましいが、私の当意即妙の受け答えが高く評価されてきたことは過去の面接結果が示している。もっともそれがいつも良い結果をもたらしてきたとは言えないが。

 

この際、男にどう思われていたかなど、どうでも構わない。でも中高以降に同級生になった女子たちは私のことをどんな風に思っていたのだろう。同窓会を機にそんなことが気になり始めた。えっ、何とも思っていないし、そもそも関心がない?

 

それを言うなよ。