昔のものほど面白い

高橋真梨子さん特集の番組でご主人のヘンリー広瀬さんが高橋さんの近況を語っていた。それによると高橋さんは今、東野英治郎さんの水戸黄門にすっかりハマっているらしく、どんなことがあっても18時30分には帰宅しているとのこと。18時30分はBSで水戸黄門の再放送が始まる時間だ。

 

水戸黄門は言うまでもない大ロングセラーの超ヒットドラマで今まで数多くの俳優が演じてきた。初代の東野英治郎さんに始まり、西村晃さん、(中略)、石坂浩二さん、武田鉄矢さんが演じていたこともある。そんな錚々たる顔ぶれが並ぶ黄門様だが古くからのファンの中には「やはり東野英治郎さんの黄門様がナンバーワン。」と公言する人が少なくない。確かジャイアント馬場さんもそうだったと記憶する。

 

今放送中の「大奥」の評判が芳しくない。https://news.yahoo.co.jp/articles/3e142530ab941d181f1f6b324eca38f44f710c6e

 

この大奥の放送に合わせ関西テレビでは夕方の時間帯に2003年版大奥の再放送をスタートさせた。関テレとしては一挙両得を狙ったのだろうが残念ながら今放送中の大奥の評価を更に下げさせる結果になりかねない状況になっている。2003年版の大奥は私も初見だが、それでも面白さに段違いの差がある。

 

勿論、違いの大半は原作、脚本の差であろう、しかしこの、たった20年の間に日本、日本人が大きく変わってしまったこともあるのてはないだろうか。調べると日本で最初のスマホが発売されたのは2007年。電車に乗ったら皆一斉にスマホ。随分昔からのように思うがたかだかここ10数年のことのようだ。若者含め少なくとも今より格段にテレビを見、新聞や本を読んでいた。

 

SDGSなんてバカな標語もなかった。先日小澤征爾さんの追悼番組で2002年のニューイヤーコンサートを見たが驚くべきことにウィーンフィルの女性奏者はハープの1人だけだった。その昔、ウィーンフィルに入団出来るのはオーストリア人の男に限られていた。その後外国人の入団を認め、女性の入団も認めるようになった。一見結構なことのように思えるが昔のウィーンフィルが持っていた音色や味わいはものの見事に消え去った。多くの人はそのことに気付いているが何も言わない。

 

それに・・・。いや、ここはSDGSの悪口を書くのが本意ではない。この20年だけでもこれだけ変わった。大奥は忠臣蔵銭形平次のように昔から繰り返し作られてきたドラマではない。舞台は江戸時代だが内容はあくまで現代劇だ。だから妻のように時代劇に全く関心のない者も喜んで見ている。でもその他の時代劇はいただけない。今でもNHKや民放でも時代劇の新作が放送されるが全く見る気が起こらない。その大きな理由のひとつにここ何十年で日本人が大きく変わってしまったことが挙げられる。

 

YouTubeや古写真で江戸末期や明治時代の日本人の写真を見ることが出来る。小柄で脚も短いがガッチリした体型で風貌も野猿を思わせる迫力がある。