オリンピック開催に黄信号

「巨人大鵬卵焼き」で知られる昭和の大横綱大鵬が何場所か連続して休場したことがあった。自身(所属部屋)から休場を発表したのではマスコミから叩かれる。そこで師匠の二所ノ関親方が取った方法はスポーツ記者に集まってもらって意見を聞くというものだった。

 

いつもなら問題にもしない格下の力士に簡単に負ける大鵬を見て皆「これはかなり体調が悪い。出場は無理だ。」との結論になり、結果マスコミは大鵬の休場を叩くどころか擁護する側に廻ったという。

 

 

今回のオリンピック開催もこのケースに似てきた。横綱たるものそう簡単に休場してはならない(最近の横綱はよく休むが時代が違ったのだ)、かと言って無理に出たら大負けして横綱の権威に傷を付ける。出ても出なくてもプラスになることはひとつもない。

 

オリンピックも同様だ。開催して医療や感染状況が悪化することはあってもプラスになることは考えられない。かと言って中止すれば国際社会の信用を無くし、おまけに莫大な賠償金を請求されるかも知れない。

 

そうなると、日本の取り得る手は只ひとつ。二所ノ関親方を真似て広く現状を紹介した上で日本国民のみならず広く海外からも意見を募ったらどうか。

 

今の政府は店を閉めろ、外食するな、大勢で集まるなと国民に負担を押し付けながら、自身主催のオリンピックだけは何が何でも開催しようと頑なに見える。これでは国民の心が益々離れていくのは当然だ。